メンタル心理ヘルス 無けいれん通電療法

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無けいれん通電療法について

妊娠中のうつ病で効果が期待できると書いてありますが、薬物療法と比べ、どちらの方が効果が高い、などの差はありますか?
まだ、無けいれん通電療法は、胎内の赤ちゃんへの悪影響は出ませんか?


無けいれん通電療法の有効性
薬物療法で効果が得られなかった患者様でも、かなりの確率(日本の中・高齢者のうつ病の反応率は81%、重症緊張型の統合失調症の反応率は100%)で効果が認められます。
しかし、必ず有効的であるとはお約束できません。他の治療と同じく、すぐに改善する場合もあれば、ゆっくりと改善する事もあります。
また、十分な改善を得られない可能性もあります。

副作用
A:通電直後にあらわれるもの
(1)血圧上昇・頻脈
ほぼ全症例で起きます。3~5分で消失しますが、必要時には降圧剤などで適宜対応します。
(2)不整脈
稀です。心電図をチェックしながら監視します。不整脈に対する薬などで対処する事もあります。
(3)死亡事故
1万人に1人、8万回治療回数に1回とされています。

しかし無けいれん通電療法を行わなかった場合、難治性の患者様は、しばしば比較的多量の薬物が必要になります。
その場合に起こり得る低血圧・めまい、重症の便秘・腸閉塞、悪性症候群などと比較すると、一般的には安全に施行しうる治療法といえます。

効果の持続性として
薬物療法の場合、一般的には薬物服用中は効果が持続します。
一方、無けいれん通電療法の場合、効果は持続的ではありません。
施行後1ヶ月から最大でも6ヶ月で効果がなくなることが知られています。
しかし、一度症状が改善すると、薬物による治療が容易になる患者様もかなり多く、修正型電気けいれん療法が効果的であっても、残念ながら薬物療法のみで症状のコントロールが困難な患者様の場合、無電気けいれん療法の維持療法(定期的に施行する)が考案されています。

胎児への影響につきましては、必ずしも十分な情報があるとはいえませんので、事前に医師にご相談していただきたいと思います。

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