音楽療法 乳児期 8つの発達階段 老年期 自我の統合

音楽療法 25(11) 23(12)

【質問内容】

① 乳児期から始まる8つの発達段階とあるが、8つとはどのような構成になります
か?
② 老年期の発達課題の自我の統合とは具体的にどのようなことですか?

【回答】

① 乳児期から始まる8つの発達段階は、一般的には以下のように構成されていま
す。

信頼 vs. 不信: 乳児期から始まり、信頼的な環境やケアギバーへの依存から信頼感
を育むか、不信感や不安を抱くかがテーマとなります。

自立 vs. 羞恥: 幼児期に現れる段階で、自己表現や能力の発展を追求する自立心
と、自己評価や他者からの批判による羞恥心が対立します。

産業と献身 vs. 劣等感: 学齢期に入ると、学校や社会的な活動において生産的な活
動や成果を追求し、自己肯定感を高めるか、能力不足や劣等感を感じるかが課題とな
ります。

認知の発展 vs. 混乱: 思春期に現れる段階で、自己同一性の探求や価値観の形成、
将来への計画などが課題となります。それに対抗して、自己のアイデンティティや目
標についての混乱や不確かさが生じることもあります。

親和性と孤立 vs. 孤独: 若年成人期に現れる段階で、自己の親和性や人間関係の構
築に焦点が当てられます。良好な人間関係の形成と社会的なつながりを追求するか、
孤独感や孤立を感じるかが課題となります。

付属と回避 vs. 罪悪感: 成人期初期に現れる段階で、パートナーシップや家庭を築
くことへの取り組みと、関係の回避や罪悪感のバランスが求められます。

申し立て vs. 偽善: 成人期中期に現れる段階で、自己の生活目標やキャリアの追
求、社会的な役割の発展において、自己の価値観や信念を申し立てるか、偽善や矛盾
を抱えるかが課題となります。

統合と絶望: 高齢期に近づく段階で、自己の生き方や人生の意味を統合し、満足感や
受容を感じるか、絶望感や後悔を抱くかが課題となります。

② 老年期の発達課題である「自我の統合」は、人生の最終段階において自己のアイ
デンティティや経験を総合し、自己の一貫性や一体性を見つけるプロセスを指しま
す。自己の過去の出来事や関係、価値観などを総合し、受容と調和を感じることで、
人生の終末期において内的な安定感や満足感を得ることが求められます。この課題の
達成は、生涯を通じた成長と経験の積み重ねを反映し、自己のアイデンティティや意
義を確立することで生じることがあります。統合された自己の形成により、人はより
穏やかで充実した老年期を迎えることができます。

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