子供 自律性 自立性 学習性無力感 学習性無気力

<質問①>

自律性と自立性の違いがいまいちわかりません。 自分のことが自分で出来るようになるは、どちらにもあてはまる気が するのですが、何が違うのでしょうか?

 

 

<回答>

自律性と自立性は、確かに類似した概念ですが、それぞれ異なる側面を指します。違いを理解するために、それぞれの概念を詳しく見ていきましょう。 自律性(autonomy): 自律性は、個人が自分自身の価値観、意思、目標に基づいて自分で決断を下し、行動できる能力を指します。自律性が高い人は、他人の意見や期待に左右されず、自分の意志で選択し、責任を持って行動します。自律性は、子どもが成長し、独立して意思決定を行えるようになる過程で重要な要素です。 自立性(independence): 自立性は、個人が物理的、感情的、社会的な支援や助けを必要とせず、自分で問題を解決し、日常生活を過ごす能力を指します。自立性が高い人は、自分の生活や学業、仕事などにおいて、他人に頼らず自分で対処できます。自立性は、子どもが大人になり、社会で生活していく上で重要なスキルです。 違い: 自律性は、個人の内面的な価値観や意思に基づく決断や行動の能力に焦点を当てています。一方、自立性は、個人が自分で問題を解決し、生活を営むための実践的なスキルや能力に焦点を当てています。両者は密接に関連していますが、自律性は内面的な側面を、自立性は外面的な側面を指しているという違いがあります。 例えば、「自分のことが自分で出来るようになる」ことは、確かに両方の概念に関係しています。しかし、自律性は、その行動や決断が自分の価値観や目標に基づいているかどうかに焦点を当てています。一方、自立性は、その行動や決断が他人に頼らず自分で対処できるかどうかに焦点を当てています。

 

 

 

<質問②>

「どうせ~ない」を学習することを02P24では「学習性無力感」 と言っていますが、01P60では「学習性無気力」といっています。 それぞれ何が違うのでしょうか?

 

<回答>

「学習性無力感」と「学習性無気力」は、どちらも心理学の概念で、似たような状態を指してますが、実際には「学習性無力感」が正しい表現です。 学習性無力感(learned helplessness): 学習性無力感とは、繰り返し解決できない問題や困難な状況に直面した結果、個人が自分の努力が無意味だと感じ、自分の力で状況を改善できないと学習してしまう現象を指します。この状態に陥ると、個人は新たな困難や挑戦に対処する意欲や自己効力感が低下し、積極的に行動することが難しくなります。 学習性無気力: 「学習性無気力」という表現は、「学習性無力感」の誤表記や誤解です。申し訳ございません。

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