症状に関して、P.14で「心身症」「うつ病」「自律神経失調症」と3つ挙げられていますが、これ以外の主な病名・症状名としてどのようなものがあるのでしょうか?
➡ 大きく分けて「心身症」「うつ病」「自律神経失調症」の3つになります。
その他ですと、仮面うつ病という病名もあり、落ち込み、やる気が出ないという状態が続くことで、うつ病では?と気付くことが多い通常のうつ病に対し、仮面うつ病は精神症状よりも身体の不調症状が先に自覚されます。
しかし、そのまま進行すれば、これまで楽しいと感じていたものが楽しく思えなくなったり、やる気の低下や落ち込みなど、精神的な症状にも気づくでしょう。うつ病にも身体症状はあり、疲労感や息苦しさ、胃もたれや頭痛、食欲不振などがあります。
そして、こうした身体症状は通常のうつ病の初期症状にも似ているため、仮面うつ病はうつ病の初期とも言われています。
例えば、新しい職場での人間関係がうまくいかず、不眠や落ち込みといった精神症状、頭痛や吐き気といった身体症状などが認められたとします。この場合、患者さんは新しい職場でのストレスに対して、それに適応するように努力をしようとしています。ですがいくら頑張って努力してもうまく適応できないと、そのストレスが心身の症状としてあらわれてしまいます。こうなってくると「適応障害」と診断されます。