子供心理カウンセラー エリクソンの心理社会発達論 第3段階〜第8段階

エリクソンの心理社会発達論の第3段階〜第8段階についてもそれぞれ詳しい解説

→ 第3段階は「自発性」(initiative)対「罪悪感」(guilt)の時期で、幼児が歩行のできる段階に達して、性器に関心を持ち始める段階に入ると、「得ようとする」「ものにする」という社会的様態が加わる。男子は侵入的様式、女子は捕らえるという様式に変わる。自分が意図した自発性に
強力な停止を命じるのが罪悪感であり、「去勢コンプレックス」である。道徳的責任感を徐々に発達させることができれば、責任ある社会参加を可能にする。

第4段階は「勤勉」(industry)対「劣等感」(inferiority)の時期で、性欲を昇華して学校生活が開始される。勤勉な社会に対する希望を失うと、自分を不適格者と感じて劣等感を抱く。勤勉は一緒に仕事をするので、分業や文化の技術的精神の感覚が発達する。

第5段階は「同一性」(identity)対「役割の混乱」(role confusion)の時期で、思春期や青年期においては、以前に信頼されていた斉一(sameness)と連続性(continuity)が再び問題となる。
自我同一性の感覚は、これまで準備されていた内的な斉一性と連続性が、他人に対する自分の存在の意味(例えば職業)の斉一性と連続性に一致すると思う自信の積み重ねから生じる。この段階の危険は社会的役割の混乱である。青年期の恋愛は、自分の拡散した自我像を他人に投射することにより、それが反射されて明確になるのを見て、自己の同一性を定義づけようとする努力である。青年の心は本質的に「猶予期間」(moratorium)の心理で、児童期と成人期の中間にある。

第6段階は「親密」(intimacy)対「孤独」(isolation)の時期で、自己の同一性を他人のそれと融合させることに熱心になり、親密な関係を結ぶ準備ができるが、自我の喪失を恐れると深刻な孤独にとらわれる。この段階で初めて真の「性器愛」(genitality)が完全に発達する。

第7段階は「生殖性」(generativity)対「停滞」(stagnation)の時期で、生殖性(世代継承性)は次の世代を確立させ、導くことの関心である。このような成熟に失敗すると、しばしば停滞感と人格的貧困感を伴うことがある。

第8段階は「自我の統合」(ego integrity)対「絶望」(despair)の時期で、以上の7段階の果実が実ることである。自我の統合は自分の唯一の人生周期(ライフサイクル)を、そうあらねばならなかったものとして、取り換えを許されないものとして受け入れることである。これは両親に対する新しい、別の種類の愛情を意味する。もし自我の統合が失われると、死の恐怖が現れ、人生の究極を受け入れることができない。

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