ワイン テキスト1 10P
シャルマ法の例で、アスティとありますがアスティとはどのようなものですか?
アスティは、イタリア北部・ピエモンテ州の3県で造られている甘口スパークリングワインです。この地区では、赤・白さまざまなワインが生産されているのですが、一般的に「アスティ」=「甘口スパークリングワイン」という認識がほとんど。甘口でアルコール度数が約8%と控えめのため飲みやすく、イタリア国内のみならず世界各地で愛されています。
リーズナブルな価格で購入できますが、イタリアワインの格付け最高峰の「DOCG(原産地呼称)」に認定されており、品質は折り紙付きです。
「アスティ」という地名を冠することができるのは、アスティ県、アレッサンドリア県、クーネオ県産のモスカート・ビアンコのみで造られたワインだけです。製造方法は、大きな密閉タンクで二次発酵を行う「シャルマ方式」がほとんどですが、瓶で二次発酵を行う「シャンパーニュ方式」で造られることもあります。
アスティは発泡度合や味わい、アルコール度数によりいくつかに分類されます。
■アスティ スプマンテ
瓶内圧が5気圧前後の、強炭酸甘口スパークリングワインです。クリーミーな泡立ちで口当たりがなめらか。華やかでありながら飲みやすく、食事にも合わせやすいのでシーンを選びません。アルコール度数は7.5%前後です。
■モスカート ダスティ
アスティ スプマンテより炭酸が弱い微発砲タイプです。アルコール度数が5%になったところで醸造を止めるため、香りが豊か。モスカート・ビアンコの甘味をしっかり感じることができます。
■モスカート セッコ
モスカート・ビアンコ100%のワイン。アスティ地区で作られるワインには珍しい、すっきりとした辛口タイプです。ブドウの持ち味を活かしたワインが多く、香り豊かでフルーティ。エレガントなワインが多いことも特徴です。アルコール度数は12.5%前後と高めです。