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①何らかの出来事や現在置かれている状況からストレスを受けたことが原因で、憂うつ感や不安、不眠などの症状が現れる精神疾患です。 ストレスを受けても、なんとか適応しながら日常生活を送っていける場合もあります。 しかしストレスに適応しきれず、生活に支障をきたすほどの症状が出てしまった状態が「適応障害」です。
②自律神経失調症は文字通り自律神経のバランスを崩す病気です。自律神経とはたとえば外からの刺激や体内の情報に応じて、心臓や消化管など内臓の働きや血圧、体温の調節といった体のさまざまな機能を調節する神経です。その調節に変調をきたしたものが自律神経失調症で、その結果動悸、頭痛、息苦しい、下痢、のど のつまりなどの症状があらわれます。うつ病も同様に自律神経が乱れるので全く同じ症状があらわれます。うつ病の初期には身体の症状しかでないこともありその時点ではうつ病か自律神経失調症かは判断できません。 鑑別のポイントとしては精神症状の程度です。自律神経失調症でもある程度意欲がなくなったり、気分が沈んだりしますが、うつ病ではそれが強くでてきます。それらはしばらく経過をみているうちにはっきりしてくることがよくあります。
③ロゴセラピーとは、「人生の意味」を見出すことで疾患や苦境にある状態からの回復を目指す心理療法です。
ロゴセラピーの具体的な治療法としては、「逆説志向法」と「脱反省法」があります。
- 「逆説志向法 ・・・例えば、いくら眠ろうとしても眠れない不眠で悩む患者に対し、逆にベッドに入ったら絶対に眠らないように志向させるといった治療法。意味連環の網目の中で固定した意味に囚われて身動きができなくなっている患者に対して、逆説をぶつけることによってそれを崩して相対化し、客観的な立場に身を置けるようにするというものです。それには、ユーモアにも似た立ち位置で治療にあたることが必要とされています。
- 「脱反省法」・・・客観的自分(反省的自己)に固定されてしまって、生活世界の主観的自分(非反省的自己)で支障をきたす人に対する治療法。例えば、仮にこれが自分と同じ悩みを抱える者の治療のドキュメンタリー映画なら、食い入るように画面を見つめ意味に没頭し、自分を省みる余地もなくなるでしょう。没頭することができない現在の自分の意味連環を、没頭できるほどより強い高次の意味連環の網に構造化し直すことによって、治療するのがこの方法となります。